BLOG ブログ

開業届などの再発行

 銀行で借入をしようとするときや事業用の物件を借りようとするときなど、個人事業者が事業として少し大きな動きをしようとしたときに相手方から要求される書類の一つに『個人事業の開業・廃業等届出書』があります。

 この個人事業の開業届書は所得税法229条により、事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出することになっています。

 この届をなぜ銀行などが要求するのかというと、個人事業は法人と違って法務局への登記をしないためこの届によって事業を行っているかを判断するためです。

 実際にこの開業届自体がなくても所得税の確定申告書の事業所得を見れば事業を行っていることが分かりますし、逆に、事業届を出していても実質的に事業を行っていない場合もあるので、確定申告書があればいいのではないかと思いますが、先方から必要と言われているので提出せざるを得ないこともあるでしょう。

 この開業届、なにしろ開業しておそらく最初の税務署への手続きですから、控えを貰ってなかったり、控えは貰ったけれどもどこかにいってしまっていたり、手元になくて困っている方もいるようです。

 以前は税務署に頼んでもどうしようもなかったのですが、平成13年施行の「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」により、『再発行』ができるようになりました。

(参考)総務省 情報公開制度

 手続きとしては、国税庁の開示請求等の手続にある保有個人情報開示請求書に写しの交付(または送付)が必要な旨を記入して、所轄の税務署窓口に提出もしくは郵送します。

窓口に提出する場合
本人確認書類として、運転免許証、健康保険の被保険者証、個人番号カード、外国人登録証明書、住民基本台帳カード等の住所及び氏名が記載されているものが必要です。
料金は1件につき300円で窓口で現金で支払うか、開示請求書に印紙を貼ります。

郵送により提出する場合
上記の本人確認書類に加えて、30日以内に作成され個人番号が記載されていない住民票の写しが必要です。
この『写し』とはコピーのことではありません。役所からもらったもの自体が『写し』ですので、それをそのまま送ります。
料金は上記と同じ1件につき300円で、開示請求書に印紙を貼ります。

 この請求により交付された開業届の写しを郵送してもらいたい場合は、返送用の封筒に宛名を書いて必要な郵便切手を貼ったものを請求書を送付する際に同封しましょう。

所轄の税務署が分からない方はこちら
国税庁 税務署の所在地などを知りたい方